無痛分娩の麻酔とは?

無痛分娩とは?麻酔で痛みを和らげる出産方法

出産を控えるにあたり、陣痛や分娩時の痛みに不安を感じるママは少なくありません。無痛分娩とは、麻酔を用いてその痛みを軽減し、産婦さんがパニックにならず落ち着いて出産に臨めるようサポートする分娩方法です。

「無痛」という言葉が使われていますが、痛みが完全にゼロになるわけではなく、痛みを和らげることを目的としているため、施設によっては実情に合わせて「和痛分娩」と呼ばれることもあります。

日本で行われている無痛分娩の麻酔では、下半身の痛みだけを取り除く「硬膜外鎮痛法(硬膜外麻酔)」が第一選択として用いられています(※)。全身麻酔ではないため、意識ははっきりとした状態が保たれます。ご自身で赤ちゃんの誕生の瞬間を迎え、医師や助産師のサポートを受けながら自らいきんで出産を体験できるのが特徴です。

※参照元:一般社団法人 日本産科麻酔学会公式HP(https://www.jsoap.com/general/painless)

無痛分娩で使われる麻酔の種類と仕組み

無痛分娩で用いられる麻酔には、主に以下の2種類があります。それぞれの仕組みや特徴について確認しておきましょう。

硬膜外麻酔

硬膜外麻酔は、無痛分娩において一般的に用いられている麻酔方法です。背中(腰のあたり)から細いチューブ(カテーテル)を脊髄の近くにある「硬膜外腔」というスペースに挿入し、そこから局所麻酔薬を持続的に注入します。

この麻酔は下半身の痛みを軽減しますが、上半身には効かないため、腕を動かしたり会話をしたりと自由に過ごすことができます。麻酔薬を注入してからおよそ10〜15分程度で徐々に痛みが和らいできます(※)。

硬膜外麻酔には、1本のチューブで対応する「シングルカテーテル法」のほか、陣痛の部位(お腹や腰の痛みと、お尻や腟の痛み)に合わせて2本のチューブを配置し、痛みの部位ごとに対応する「ダブルカテーテル法」を取り入れている施設もあります。

※参照元:あさぎり病院産婦人科公式HP(https://www.asagiri-hp.or.jp/sinryouka/sanhuzinka/mutuubunben/)

脊椎くも膜下麻酔

脊椎くも膜下麻酔は、背骨の中のさらに奥にある「くも膜下腔」という狭いスペースに細い針を入れ、麻酔薬を注入する方法です。麻酔薬を注入してから約1〜2分で急速に痛みを軽減できるという即効性が特徴です(※)。

お産の進行が急激で、早急に麻酔の効果が必要な場合などに用いられますが、効果の持続時間は1〜1.5時間程度と比較的短くなっています(※)。そのため、無痛分娩での使用頻度は硬膜外麻酔に比べると少なく、施設によっては硬膜外麻酔の効果を補うために併用されることもあります。

※参照元:慈恵病院公式HP(https://jikei-hp.or.jp/painless/about/masui/)

無痛分娩の麻酔のメリットとデメリット

無痛分娩を検討する際、メリットだけでなくデメリットやリスクも正しく知っておくことが、納得のいくお産への第一歩です。

メリット

無痛分娩の主なメリットは以下の通りです。

  • 痛みの軽減:非常に強いとされる陣痛を和らげ、落ち着いてお産に臨むことができます。お産を進めるための処置や、会陰切開・産後の縫合などの痛みも軽減されます。
  • 産後の回復が早い傾向にある:痛みによる過度な緊張や長時間の疲労を防げるため、体力の消耗が少なく、産後の回復が早い傾向があります。
  • 赤ちゃんへの負担軽減:強い痛みや不安による母体の血管収縮が抑えられるため、胎盤を通じた赤ちゃんへの酸素供給が安定しやすくなります。
  • 緊急時の迅速な対応:万が一、母子に異常があり緊急帝王切開が必要になった場合でも、すでに背中に挿入されているカテーテルから手術用の麻酔に素早く切り替えることができるため、より迅速な処置が可能です。

※参照元:あさぎり病院産婦人科公式HP(https://www.asagiri-hp.or.jp/sinryouka/sanhuzinka/mutuubunben/)

デメリット・リスク

一方で、以下のようなデメリットや副作用が起こる可能性があります。

  • 分娩進行への影響:麻酔の影響で陣痛が弱まる(微弱陣痛)ことがあり、陣痛促進剤の使用や、吸引分娩・鉗子分娩(赤ちゃんの頭を引っ張って助ける処置)が必要になる確率が上がることがあります。
  • 副作用・合併症:血圧低下、発熱、足のしびれ、かゆみ、排尿困難、産後の頭痛などが起こる場合があります。また、麻酔の効き方には個人差があり、部分的に痛みが残る(効果不十分)こともあります。
  • 稀な重篤合併症:非常に稀ですが、局所麻酔薬中毒や全脊椎麻酔、硬膜外血腫などの合併症のリスクもあります。

「リスク」と聞くと不安を感じるママも少なくありませんが、医療現場では医師や助産師が母子の状態を分娩監視装置(モニター)等で常時監視し、異常があれば早急に適切な処置を行う体制が整えられているため、過度に不安になる必要はありません。

無痛分娩の流れと費用の目安

無痛分娩の一般的な流れは以下のようになります。

  1. 希望の伝達・説明:妊娠中期の妊婦健診などで無痛分娩の希望を伝えます。医師から麻酔の仕組みや合併症などの説明を受け、十分に理解したうえで同意書に署名します。
  2. 入院:自然な陣痛が始まる、あるいは破水したタイミングで入院するのが一般的です(施設によってはあらかじめ日を決める計画分娩を行う場合もあります)。
  3. 麻酔の開始:子宮口の開き具合や痛みの強さを確認し、適切なタイミングで背中にカテーテルを挿入して麻酔を開始します。麻酔中は転倒や誤嚥(ごえん)を防ぐため、歩行や飲食が制限されることが多くなります。
  4. 分娩・出産:痛みが和らいだ状態で、モニターでお腹の張りを見ながら医療スタッフの合図に合わせていきみ、出産します。
  5. 産後:処置が終わった後にカテーテルを抜去し、数時間の経過観察を経て異常がなければお部屋に戻ります。

費用の目安

無痛分娩は健康保険が適用されない自費診療となります。通常の分娩費用に加えて、およそ15万円〜20万円程度の追加費用(麻酔管理料など)がかかるのが目安です(※)。

夜間や休日の対応可否、費用の詳細、計画分娩の有無などは医療機関によって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

※参照元:マタニティスタイルHP(https://stmc.jp/article/painless-childbirth-cost/)

まとめ

無痛分娩の麻酔は主に硬膜外麻酔が用いられ、痛みを和らげながら意識のある状態で出産できるのが特徴です。体力の消耗を防げるなどのメリットがある反面、お産が長引く可能性などのデメリットも存在します。

施設によって実施体制や費用が異なるため、事前に医師から十分な説明を受け、ご家族と納得したうえで検討するようにしてみてください。

POINT

このサイトでは、大阪市で無痛分娩を希望する方に向けて、実績と特色を備えた3つのクリニックをご紹介しています。

初産で陣痛のタイミングに不安がある方、上のお子さんを預けながら出産したい方、持病があっても無痛分娩を検討したい方など、それぞれの状況に合わせて比較しやすくまとめています。料金や施設の雰囲気を見比べて、納得のいくクリニック選びにお役立てください。

無痛分娩に対応している
大阪市でおすすめの3院

出産のかたちは一人ひとり違います。初めての出産で不安を感じている方もいれば、上の子のお世話との両立に不安な方、持病を抱えながらの出産に不安な方もいるでしょう。
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はじめての出産を
迎える方に心強い
ENAレディースクリニック
ENAレディースクリニックの個室
引用元:ENAレディースクリニック公式HP
(https://ena-lc.com/facility/)
ENAレディースクリニックの食事
引用元:ENAレディースクリニック公式HP
(https://ena-lc.com/delivery/)
ENAレディースクリニックの受付
引用元:ENAレディースクリニック公式HP
(https://ena-lc.com/facility/)
  • 常勤の麻酔科専門医と連携した24時間365日体制なので予定通りに陣痛が起こりにくい初産婦にも対応してもらえる
  • 母乳外来や産後の母子同室・別室選択可能、育児相談可能など、産後の不安もサポートしてくれる
無痛分娩費用 150,000円
個室料 8,000~16,000円
無痛分娩の
種類
計画無痛分娩
自然無痛分娩
所在地 大阪府大阪市都島区都島北通1-22-10
アクセス 谷町線/都島駅より徒歩5分

電話番号:06-6921-3313

9:00~12:00(月~土)
17:00~19:30(火・水・金)
お子さま連れでも
安心できる
西川医院
西川医院の個室
引用元:西川医院公式HP
(https://www.nlc1.net/about/faci/)
西川医院の食事
引用元:西川医院公式HP
(https://www.nlc1.net/about/meal/)
西川医院の託児室
引用元:西川医院公式HP
(https://www.nlc1.net/about/faci/)
  • 分娩~入院の間、24時間待機している専任の保育士に上のお子さんを預けられる
  • 産後には旦那さんだけでなく上のお子さんも一緒に面会できる
無痛分娩費用 150,000円
個室料 27,000~49,000円
無痛分娩の
種類
自然無痛分娩(※1)
所在地 大阪府大阪市阿倍野区天王寺町北2-16-10
アクセス JR環状線/寺田町駅より徒歩5分
近鉄南大阪線/河堀口駅より徒歩5分

電話番号:06-6714-5218

9:00~12:00(月~土)
14:30~16:00(月)、
16:00~18:00(火・木・金)
持病を抱えている方に
寄り添う
千船病院
千船医院の個室
引用元:千船病院公式HP
(https://www.chibune-hsp.jp/department/sanka/nyuin/)
千船医院の食事
引用元:千船病院公式HP
(https://www.chibune-hsp.jp/department/sanka/nyuin/nyuin02/)
千船医院の受付
引用元:千船病院公式HP
(https://www.chibune-hsp.jp/about/floormap/)
  • 心臓疾患や糖尿病などを抱える場合でも、各科と連携し無痛分娩が適切かを慎重に判断
  • 集中治療室を備えており、万が一の際も同じ病院内で対応するため移動が不要
無痛分娩費用 初産婦:150,000円
経産婦:130,000円
個室料 14,000円
無痛分娩の
種類
自然無痛分娩(※1)
所在地 大阪府大阪市西淀川区福町3-2-39
アクセス 阪神なんば線/福駅より徒歩1分

電話番号:06-6471-9541

9:00~12:00、 13:00~17:00(月~金)

掲載の情報は2025年4月調査時点のものです。金額などはあくまで目安となりますので、詳細は各クリニックにお問い合わせください。

※ENAレディースクリニックの個室の写真は、Aコース 17,600円(税込)の個室です。
※西川医院の個室の写真は、K room(特別室Ⅰ室):49,000円(税不明)の個室です。
※:費用について:無痛分娩費用・個室料金は非課税となります。
※1:計画無痛分娩は患者さんによる希望では行っておらず、医学的に分娩を進める必要がある場合に限り実施。